
86年、世界最速の座を争って発売されたGPZ1100RXであるが、すでにそれから20年近く経った今もその存在感はファンをひきつけるものがある。この車両のオーナーもしばらくバイクから遠ざかっていたのだが、昔乗っていたRXが忘れられず今年初めに再度購入。ノーマルのままでは、いろいろと不満が出始めて同ショップに持ち込まれたという。
まずは、エンジン内部はスタンダードのままとして、足まわりをモディファイ。前後ともオーリンズを装着することになる。フロントはZZR1100用の上下ブラケットを使用しステムシャフトなども加工された。フォークのボトムケースはXJR1300用を組み合わせてもらいフェンダーもうまくエーテック製のXJR用がフィットしている。ホイールはGSX-R1100用をチョイス。リヤのホイールはGSX1400であり180サイズのタイヤを履いている。さて、次に手が入ったのは電装系だ。いわゆる旧車であるからしてハーネスの経年劣化はまぬがれない。今やRXのハーネスはメーカーにもないそうだ。ここにはASウオタニのイグナイターとコイルがセットになったフルパワーキットを組み込むことになった。これで始動性も低中速のトルクもアップしたという。もともとRXのカスタムパーツは少なく、どのパーツを組み込むにしても一品一品が現物合わせの苦労がともなったようであるが、これからもノーマルっぽさを残したカスタムは続くのである。

20年前のRXにはそれなりのウイークポイントが
GPZ1100RXについては20年以上も前に発売されたバイクゆえに、保管状態や、乗り方にもよりますが、ところどころに経年劣化による症状が出ている車両も見受けられます。とくにステム部分にその構造からか水がたまり腐食が進んでいるところ。スイングアームのサスマウントのブラケット部分を締めすぎると簡単にクラックが入りやすいし、すでにそうなっていることがありますので、RXオーナーは注意してチェックしたほうがいいでしょう。

(ブルドッカータゴスチーフメカニック/茂木正人氏)

ひと目見ただけで詳しい人でなればはわからないが、オーリンズのφ43フロントフォーク採用にあたりブラケットはZZR1100用を採用している。そのためハンドルもZZRのものだがまったくもって違和感はない。
←コックピット
ノーマル然としたコックピットには、ヨシムラのデジタルマルチメーターが装着されている。ハイスロキットが組み込まれ、それに合わせて、右ハンドルのスイッチも変更。
←タンク
とても20年前のバイクとは思えない輝きを保つタンク部分だが、後部にはカーボン製のタンクパッドを装着している。実用面+ルックス的にもポイントとなっている。
←カーボン製のプロテクター
当時は画期的だったカウルにビルトインされたウインカー。転倒時には最初にダメージも受けやすく今やメーカーからパーツは出ないとのこと。そこでカーボン製のプロテクターを装着。
←オーリンズショック
さりげないところに取り付けたダイアル調整つまみでオーリンズショックの存在がわかる。前後オーリンズの採用により、RXの走りもみちがえるようになるそうだ。
←サイレンサー
サイレンサーはナイトロレーシング。オーナーは細くて長いものが好みだとか。販売期間が短かったこともあり、専用の社外パーツが思うよりも少ないことがオーナーの悩みの種らしい。
←フロントフォーク
フロントフォークはφ43のオーリンズ。ブレーキはキャリパーにニッシン4ポットと同マスターを装着している。フロントフェンダーはエーテック製で変化をつけている。
←スイングアーム
補強の入ったスイングアームにGSX1400のホイールを履く。ハブ部分の加工が大変なところだが難なくクリア。180サイズのタイヤを装着している。